調兵山

　

　2010年4月に撮影しました。遼寧省調兵山です。上游1770と上游1771が活動しています。上の写真は上游1771で、下の写真はKD型です。KD型はアメリカ製で1950年頃の製造です。観光用、映画撮影用の臨時列車を牽引しますが、ふだんは動いていません。この時は映画撮影をしており、炭水車に満鉄社章が記されています。

　上游型機関車が常時、大量に動いていたことで人気のあった調兵山ですが、内燃機の進出で、現在は1，2台の運用しかありません。2011年10月に調兵山ー大明、王千の旅客列車が廃止されたために、蒸気機関車牽引の列車はさらに減ってしまいましたが、現在も調兵山ー大青の蒸機牽引旅客列車は残っているようです。

　蒸機牽引の旅客列車があるので、動いている蒸気機関車に会うことは容易です。貨物列車しかないところでは、時間が読めないので、いつ動いているか分かりません。その点、旅客列車のあるところでは時間がはっきり分かります。蒸機牽引の旅客列車は現在、調兵山、元宝山、白銀、阜新、嘉陽などにあります。

荥阳

　2010年10月に撮影しました。河南省荥阳です。ここにいたのはC2型蒸気機関車二台で、哈尔滨の新製車と贵阳からの移籍車だったそうです。製造年はよくわからないのですが、50年代後半くらいでしょうか。レンガを作るための土を山から運んでくるための路線で、70年代初頭の開業だそうです。残念ながら、2011年初夏に路線ごと廃止されてしまいました。四川省嘉阳にはC2型が今も現役で活躍しており、観光用列車が人気を呼んでいます。C2型とは、軌間762mmの軽便機関車です。C4型というちょっと大型の軽便機関車もあり、上海で展示保存されています。

邹城

　2010年12月に撮影しました。上の写真は一般型で、下の写真はすでに廃車になったものですが、除煙板が小さい変形機です。山東省鄒城には、数年前までは前進型蒸気機関車がたくさん稼働しておりましたが、しだいに数を減らして、2010年12月には、現役機はわずか三台（二台が大東章、一台については後述）になっていました。このうち二台は2011年初めに廃車になりました。

　前進型は中国を代表する蒸気機関車ですが、現役車は2012年現在、今や全国で一台だけで、山東省の工場内で細々と活動しているようです。もっとも、天津の工場内で前進型を一台だけたまに動かしているという話もあります。前進型の最後の牙城であった内蒙古の集通鉄路にも、観光用の前進型が二台残っていて、年一回、本線を走っていましたが、整備が困難ということで、2012年冬の運用が最後だそうです。とは言え、2013年にまた動くかも知れませんが。

　
　1982年に前進型と人民型が神戸と横浜にやってきたことがありました。わずかな距離ながら、構内運転もありました。石炭殻を頭に浴びて驚いたのを覚えています。

余下

2009年11月に撮影しました。陝西省戸県余下には上游型蒸気機関車が一台おります。内燃機に仕事をもってゆかれて、あまり仕事がないので、滅多に動かないのですが、今でもたまに動いているようです。この上游1141は、じつはもともと上游0806で、炭水車だけ上游1141のものです。0806は上游型の初期型で、1141は後期型です。初期型であるか、後期型であるかは、下部の牛よけの形状（前進型と同型が後期型）と炭水車の車輪（骨組みが細いのが初期型）で区別できます。

平庄

2012年6月に撮影しました。内蒙古の平庄です。ここは2007年頃までには建設型もいたようですが、今はすべて上游型を使っています。上游型蒸気機関車は1999年まで製造された簡易線、入れ替え用の機関車です。普通は除煙板はないのですが、除煙板付きも数台は製造されたようで、平庄にはそのうち二台が在籍しています。満州里近くの扎赉诺尔にも除煙板付きが一台います。

八角台

                                     

                                         
2011年7月に撮影しました。遼寧省錦州に八角台というところがあります。そこの発電廠に建設型蒸気機関車が全部で三台います。一台が運用に就いて、残り二台が予備車です。二台が初期型、一台がB型です。この発電廠は近いうちになくなるそうです。

元宝山

2010年7月に撮影しました。内蒙古元宝山の建設型蒸気機関車です。建設型は5000，6000番台の初期型と8000番台の建設B型があります。建設型は除煙板のあるものとないものがありますが、B型は基本的に除煙板がありません。元宝山の建設型は初期型、B型ともに除煙板があります。元宝山近くの平庄にも、2007年頃までは建設型がおり、除煙型がついていました。